最近は日中も長袖で過ごせる快適な気候となりましたね。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

秋といえば食欲の秋ですね！

私は、この季節毎年サンマを食べるのを楽しみにしています。脂の乗ったサンマはご飯のお供に最適です！今年のサンマは例年より少しサイズが小さくなってしまっているようで少し残念です...。

さて、そんなおいしいサンマですが、チアミナーゼと呼ばれる酵素が含まれているのをご存知でしょうか？

チアミナーゼはサンマだけでなくイカ、タコ、ハマグリ、にしんなど、様々な魚介類に含まれています。チアミナーゼは糖質をエネルギーにかえるときに必要となる栄養素のビタミンB₁(チアミン)を分解します。毎日のように魚介類のみを与え続けていることで、ビタミンB₁欠乏症になってしまいます。

例えば、魚市場にいるねこちゃんたちは市場の店主や、買い物に来たお客さんにたくさんご飯をもらいます。中には魚介類ばかりもらっているねこちゃんもいるでしょう。他に主食となるご飯をもらっている猫ちゃんなら、栄養が偏ることなく普通に生活できます。しかし、魚介類のおいしい味を知ってしまい、それしか食べなくなってしまったねこちゃんは栄養がどんどん偏ってしまいます。その結果ビタミンB₁欠乏症になってしまうのです。

私たちが普段与えているご飯は総合栄養食と呼ばれ不足する栄養素がないように作られています。総合栄養食を食べず、おいしい魚介類ばかり食べていると、必要な栄養素であるビタミンB₁が分解されてしまい、食欲不振、成長不良、筋肉の弱化、神経障害、運動失調などの症状が現れてきます。

ねこちゃんがかわいくて、おねだりされてしまうとついつい美味しいものをあげてしまうのも分かりますが、そこは心を鬼にして、美味しいものばかり食べさせるのは控えていきましょう。

獣医師　杉山