コラム

みどり動物病院 コラム

意外と知られていないノミ・マダニのはなし
 
遅くなりましたが、今年最初の投稿となります。
2020年もみどり動物病院をよろしくお願いします!

寒い日が続きますが、今年は暖冬と言われるだけあって、凍えるよ
うな寒さの日あまりないように感じますね。

さて、冬を越し、春になると予防のシーズン。
狂犬病の予防接種やフィラリアの予防検査の来院が増えてきます。
しかし、フィラリアの予防に比べると、ノミ・ダニの予防は広く浸
透していないのが現状です。


マダニは、動物の体表に寄生し、1週間〜10日くらいかけてゆっくり吸血する、寄生虫の一種です。

マダニの発生のピークは初夏と秋です。
マダニにもいくつか種類があり、その中の1つは10℃を超えたあたりから活動を始めます。

草むらに犬や猫が入ってくるのを待ち、やってきた動物の体表に移動します。

ダニのアレルギーがあった場合、一匹のダニだけでも強いアレルギー症状が出ることがあります。

そして、マダニが人を咬んだ際、人にも感染症を引き起こす可能性があり、人では犬よりも症状が重症化しやすいんです!(◎_◎;)

 

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次にノミのお話。
ノミの成虫は、だいたい黒ゴマくらいのサイズで、お腹あたりの毛をかき分けると動いているノミを見ることがあります。


 動く虫がいなくても、毛をかき分けた時に、黒い砂のようなものがあったら、ノミがいるかも!
それは“ノミのうんち”の可能性があります(゚o゚;;
ペットにノミがいた場合、その20倍のノミの卵が家の中に潜んでいる可能性があるため、一度寄生された際は、洗濯・日干し・掃除機などで環境対策をオススメします。

ノミから人、犬、猫にうつる他の病気もあります。
犬や猫では、寄生虫(サナダムシ)に寄生されたノミを、グルーミングなどにより飲み込む事で感染を受け、下痢や嘔吐の症状が出ることがあります。
また、細菌をもったノミに寄生された犬や猫にひっかかれると、犬や猫は症状が出なくても、人では化膿したり、リンパ節が腫れたりすることもあります。

ノミの発生ピークは梅雨明け~夏です。

 少しでもお外に出ることがある子、お子さんがいるご家庭、ペットと一緒に寝ている飼い主様は、ペットの被毛を少しかき分けて注意してみてください!

そして繁殖してしまう前に、予防をしておくことをおすすめします。


ノミ・ダニの予防薬も、液体を垂らす“スポットタイプ”、

飲み薬の“錠剤タイプ”、

フィラリアも一緒に予防できる“おやつタイプ”と、用途に合わせて様々あります。

わんちゃんねこちゃんの性格や、皮膚の敏感さ、お薬の合う合わないなどあると思いますので、予防についてお聞きしたい事がありましたらお気軽にスタッフにご相談ください ♪

 

獣医師 木下

2020.02.09
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