よく見ると、原材料・成分・原産国・内容量・代謝カロリーなどたくさんの情報が載っていますね。
その中で「総合栄養食」や「副食」などの表示をご覧になられたことはありますか❔
これらの表示は「どんな目的の食べ物なのか」ということを表しています。
総合栄養食とは、毎日の主要な食事として与えるためのフードです。
新鮮な水と一緒に与えるだけで、それぞれの成長段階における健康を維持することができるように、理想的な栄養素がバランスよく調製されています。
動物病院にあるフードの多くは「療法食」と記載があります。これはどんな目的で与える食べ物なのでしょうか❔
たまに飼主様から「このフードはお薬がはいっているんですよね」と質問を受けることがあります。
療法食とは・・・
獣医師が犬・猫の疾病の治療などを行う際、栄養学的なサポートが必要な場合があります。治療の内容に合わせてペットフード中の栄養成分を調整し、治療を補助する目的で提供されるペットフードです。「必ず獣医師の指導の下に給与してください。」等の注意書きが、記載されています。
今ではいろいろなメーカーさんからたくさんの療法食が発売されており、それぞれ特徴があります。
その中から獣医師は、その子に合った最適なフードを選んでいます。
例えば、尿石症用の、ある療法食では、結石を形成しにくくするために、尿のPHやミネラル成分の調整がされています。
例えば、減量用の、ある療法食では、減量中の精神的な健康に配慮して、ストレスを緩和するような成分が配合されていたり、満腹感を与えるために食物繊維が豊富に含まれていたりします。
例えば、心臓病用の、ある療法食では、心疾患に伴う高血圧症に配慮してナトリウムが制限されていたり、心筋に必要な栄養素であるカルニチンやタウリンが配合されていたりします。
昔は療法食と言えば美味しくないイメージでしたが、最近は改良されていて美味しそうなものもたくさんありますよ(*^_^*)
動物看護師 安部