コラム

みどり動物病院 コラム

幸せホルモン
今回のコラムは幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンについてのお話です。

このオキシトシンというホルモンは元々、子宮の収縮に関連する作用を持つ、というだけのホルモンだと考えられていました。
しかし最近になって、このホルモンは他者との関わりによって幸福を感じることでも分泌されることが分かりました。
例えば、赤ん坊に母親がミルクをあげているときや寝かしつけているときなど慈しみの心を抱いているときに分泌されます。

2年ほど前に判明したこのオキシトシンというホルモンの研究結果として、人と人の関わりだけでなく人と犬の関わりでも分泌されることが分かりました。
この研究結果の驚くべきポイントは人だけでなく犬のオキシトシンも増加していた点です。
つまり現代において人と犬はペットと飼い主という関係を超えて真のパートナーだとお互いに認め合えたということだと思います。

人と犬の約12000年という長い歴史を経てこのように進化することができたのは素敵なことでないでしょうか。
犬だけでなく猫でも人との関わりによるオキシトシンの分泌がされるようになるのは遠くない未来の話と言われています。
種を超えて様々な生き物が仲良く生きることができればそれほど良いことは無いと思います。

動物看護師 村瀬
2021.10.30
コラム